債務整理の際の手形・小切手訴訟2

反訴 (訴えられた被吉が、同じ訴訟手続の中で、原告を相手に訴えを起こ
すこと)も認められていませんし、手形判決に対しては、控訴もできません。
ただし、手形判決が下されても、判決が送達されてから2週間以内に異議
申立てがあれば、手続は通常の訴訟へ移行します(債務整理の際、気を
つける)。
この点では、支払督促の手続に似ています。
さらに、審理は原則として1回で終了しますから、この点では、少額訴訟に
も似ています。

なお、訴訟を提起する段階で、手形訴訟を選ぶか、通常の訴訟を選ぶの
かは、原告が選択することができます(債務整理の際、注意)。

審理が終了すると判決が出ますが、原告勝訴の判決には仮執行宣言が
つきます。
ですから、被告が手形判決に対して異議申立てをしても、強制執行を止め
ることはできません(債務整理の際、注意)。

訴状や予納郵券を提出するところなどは、一般の訴訟の申立と同じです
が、あわせて証拠書類を添付するところに特徴があります。
証拠書類は、手形・小切手とそれにつけられている付篭をコピーし、それ
ぞれ甲第1号証の1、甲第1号証の2と番号を振っておきます。

管轄裁判所は、被告の住所地または手形の支払地を管轄する裁判所に
なります。
請求金額に応じて、簡易裁判所か地方裁判所かが決まります。

複雑な連帯債務と債務整理

債務整理の参考に、連帯債務について見ておきましょう。
不真正連帯債務
各債務者が全額についての義務を負うが、債務者間に緊密な関係がなく、弁済及びこれと同視し得る事由を除いて、一債務者に生じた事由が他の債務者に影響しないものを、不真正連帯債務(ふしんせい-)という。負担部分がなく、求償も当然には生じないが、類型によっては求償関係が生じることもある。
法人の不法行為
法人が損害賠償債務(44条)を負う場合、理事個人も損害賠償債務(709条)を負う(大審院昭和7年5月27日判決・民集11巻1069頁)。この法人の債務と理事個人の債務は、不真正連帯債務の関係に立つとされる。
使用者責任
被用者の不法行為による使用者の賠償債務(715条)と、被用者の賠償債務(709条)は不真正連帯債務の関係にあるとされる。使用者が賠償をした場合は、被用者に対し求償することができる(715条3項)。
共同不法行為
共同不法行為(719条)において、各共同不法行為者の負う損害賠償債務は、不真正連帯債務であると解されている。一人が賠償をした場合は、不法行為者同士の間における負担割合に応じて他の共同不法行為者に対して求償することができる。
債務整理を知るうえで連帯債務などは、参考になります。よりよい債務整理の形を探していきましょう。